<正しい視力の測り方は「A」です。>
視力は「閾値」を測定します。
「閾値」=「最小値」「限界値」のことです。したがって、お客様には一生懸命に見ていただき、判別できるか否かの境目を見極めることがポイントです。
たとえ、「何となく…」「勘で…」あっても正解すれば、「見えている」と判定します。調節を行なって見ることはもちろん、推測で答えることもOKです。
ただし、
①目を細めて見てはいけません。
②3秒以内に答えていただくのが基準です。
③場合によっては、明るさに順応する時間が必要です。(2分間以上)
・特に、遠視や乱視の未補正のお客様は、一生懸命見ようとすると調節が働き視力の向上が見られます。 ただ、調節の働き具合により、視力が安定しなかったり、疲れているときは視力の低下がおこります。
<視力の判定基準は?>
○約60%以上正解した最小視標をもって視力とします。
<お客様への対応は?>
○お客様には、自信がなくとも答えていただきましょう。
○集中できるように、視標を指し示すのもよいでしょう。
<視力について>
物の存在を認識し、それが何であるかを識別する機能を「形態覚」と呼び、広い意味の視力です。
形態覚は、「最小視認閾」「最小分離閾」「最小可読閾」「副尺視力」の4種に分類されます。
視力測定で測っているのは、「最小分離閾」「最小可読閾」になります。

●「最小視認閾」
一点または一線の存在が知覚できる閾値(とこまで小さな点や細い線が分かるか)

●「最小分離閾」
二つの点または線を分離して見分けられる閾値(切れ目をどこまで見分けられるか)
ランドルト環では、「最小分離閾」を測定しています。

●「最小可読閾」
文字が判読できる閾値(どれだけ小さな文字まで読むことができるか)文字視標では、「最小可読閾(最小判読閾)」を測定しています。

●「副尺視力」
線のズレを認識できる閾値(二本の線が連続しているかずれているか)
コンテンツ提供:WOC