「傾いて見える」とおっしゃるお客様事例について②

<近用メガネをご購入いただいたお客様より>
「文字はよく見えるのですが、新聞の上部を見ると傾いているようで、自分まで滑って行きそうになる。」

 

 

このような事例の場合の原因と対処法についてまとめてみました。

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お客様情報 63才
<完全矯正値>

R)S+1.25D C+1.00D A170゜ Add+2.25D
L)S+1.25D C+1.50D A 5゜ Add+2.25D
<作製度数(近用)>
R)S+1.00D C+0.50D A180゜ Add+2.25D
L)S+1.00D C+1.00D A180゜ Add+2.25D

 

問題リスト(原因として何が考えられるか)
①乱視度数の問題
たとえ乱視軸を90゜あるいは180゜に揃えても、左右の乱視度に差があれば傾いて見えます。
片眼だけに乱視を入れるとよくある訴えです。
・乱視眼鏡が初めての場合は、特に乱視度数の影響と考えられます。

・前眼鏡の乱視度数が左右同度数で、今回初めて度数差をつけた場合も同様です。
      
②頂間距離、前傾角の問題
乱視度数の問題に頂間距離、前傾角の不適正が加われば、傾きがさらに気になります。特に、頂間距離が広くなることが問題です。

※前眼鏡情報があればより原因追及がしやすい。

 

◆確認方法は
 ○片眼で見たときは傾きがなく、両眼で見ると傾きがでることを確認して下さい。
→左右眼で乱視度数が異なる眼鏡で、左右眼の像を融像し両眼視をしたとき、傾きが発生します。
→乱視度数差が大きいほど問題となります。
→もちろん、斜乱視になるともっと傾きが発生しやすくなります。
→傾きを敏感に感じるお客様と気にならないお客様の個人差が あります。

○テスト枠で確認しても同様な見え方になることを確認して下さい。
そのとき、乱視レンズはテスト枠の外側に入れた方が分かりやすい。
乱視レンズを抜くと傾きがなくなることを確認して下さい。

 

◆お客様対応は

○フィッティングにより傾きを軽減させる。
・頂間距離を狭めにフィッティングする。
・前傾角を傾きが感じにくい方へ調整する。
 

○度数変更で対応する場合は、
・左右眼の乱視度数差を少なくするか同度数にする。
・乱視度数を省く。

<作製度数例①(近用)>

R)S+1.00D C+0.50D A180゜ Add+2.25D
L)S+1.25D C+0.50D A180゜ Add+2.25D

<作製度数例②(近用)>
R)S+1.25D            Add+2.25D
L)S+1.25D            Add+2.25D

 

◎「十字乱視」の度数決定が難しいのは・・・・
左右眼それぞれが直乱視と倒乱視で構成される乱視を「十字乱視」といい、メガネの装用感に問題が生じやすく、作製度数の決定が難しいと言われています。
 

①(十字乱視例)       ②(一般乱視例)
R)C-0.75D A90゜    R)C-0.75D A90゜
L)C-0.75D A180゜    L)C-0.75D A90゜

 

上の2例は、乱視度数は同じです。しかし、十字乱視では軸が逆方向となるため、①の例では左右の乱視度数差は1.50Dあります。両眼視したときに生じる傾きや歪みに配慮しなければなりません。
→乱視を弱矯正とする。
→利き目の矯正を重視し他眼の乱視を弱矯正とする。
 場合によっては他眼の乱視を省く。

コンテンツ提供:WOC

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