
テレビ番組で“メイク用フレーム”が紹介され、反響を呼んだことがあります。
そこで、今回はメイク用に快適なレンズ度数を考えてみましょう。
●カガミを見ることはカガミを見ていない!?
カガミを見るという表現をしますが、実はそれはカガミを見ているのではなくて、カガミの中のものを見ているのです。
本当にカガミの面にピントを合わせると中に映っているものは、ぼやけてしまいます。(下図)
カガミを見てお化粧をしているときには、目の焦点は目とカガミの距離のちょうど倍の距離を見ていることになります。

●メイク用メガネとして加入度数が必要な年齢は?
例えばドレッサーに座ってカガミを見ている距離が40cm~50cmとすると、前述のように見ている距離は80cm~100cmになります。その距離を見るために必要な調節力は1.25D~1.00Dですので、具体的な年齢で考えると個人差はありますが、55歳位までは遠用度数のままで大丈夫ということになります。
また、手カガミを見る場合には上述の距離よりも短く、20cm前後になりますので、同様に見ている距離は40cm前後となります。加入度数は視標を40cm前後にセットして測定します。この場合はおおよそ50歳を越える年齢からメイク用メガネが必要となります。
ただし、遠視の弱補正の場合はもう少し若い年齢から加入度数が必要になるでしょう。
●カガミが見えにくい場合の度数合わせは?
カガミまでの距離の倍の距離を近用距離として、近用度数を測定します。

コンテンツ提供:WOC